描くために必要な準備


中学に入った息子が持ち帰った技術の課題。

見本の等角図を見ながらキャビネット図を描くというもの。


協調運動にも問題を抱える子には難しい。


・用紙が白黒で線が濃く自分が書いた線を見失う

・定規でまっすぐに線を引けない

・線をまっすぐ引くと同時に決まった長さで線を止めなければならない

・1マス=1cm、奥行きは÷2cm、45度の角度で書くなど考えることがいっぱい


そもそも定規を上下・裏表逆さまに構えている…。

持ち直そうか、と提案してもひっくり返って拒否。


わかったわかったと妥協して線を引き始める。

線を引く間に定規を押さえる手がずれて線が曲がる。

納得できず涙ぐんで落ち込む。


奥行の線も決まったcmで止まれないし、斜め線を平行に引けないと図が歪む。

長めに書いてはみ出た分をキレイに消すこともできない。

ここまでで既に30分は経過している。

まだ1つも図が完成していない。


んー

まず紙を替えようか。


この濃い印刷の紙ではどこに何を書いているのかも視認できない。


家にあったオキナのプロジェクトペーパーを持ってくる。

薄い水色で印刷された5mm幅の紙。

これを上から貼りつけて提出しよう!


それについても本人は他の人と違っていいのかなど不安が尽きない。

教科の先生・支援級担任との交渉は私がしておくから!と納得してもらう。

やはりこちらの方が見やすい。

とは言っても線が曲がるのは変わらない。

1図形描くのに30分。

ほんの少しだけ線を引くことに慣れてきて

できるようになってきたね!と励ましながら3個完成するまで1時間。

課題は計7個だったので3日かかりました。


この課題が終わらないために学校へ行きたくないとなっていたので

やっと終わったと思った矢先、

今回とは反対のキャビネット図→等角図を描く課題が出ました。


こちらは120度の角度がついたダイヤ型のような方眼紙が必要で

プロジェクトペーパーでは対応しづらい。


どうしよう。



【こちらの記事は会員の経験談です。同じ障害でも対応が合う子・合わない子がいるので、支援の一例として参考程度にお読みください。】


(U)

にじの会 神奈川LD等発達障害児・者親の会 学習障害

LD(学習障害)、SLD(限局性学習症)、ADHD(注意欠如・多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)など発達障害を持った方の親の会です。神奈川県全域 横浜・川崎・県央・横須賀・三浦・湘南・県西。小学生・中学生・高校生・大学生・専門学校などの進学・思春期の問題・就労などについて悩みを共有しています。